【どちらがお得?】キッチンはガス派?電気派?

 さて、今回はコンロのお話しです。
 最近、友人が一軒家を建てまして、外壁から内装壁紙、キッチン含め水回りなど、ありとあらゆる決めることがあり、それはそれは大変だったそう。それでも夢のマイホーム。住み心地はとても最高だそうです。特にキッチンにはこだわったようで、ピッカピカのアイランドキッチンでした。
 実はコラム担当も、引っ越す予定がないのに不動産屋さんのホームページを見るのが日課になっているほどお家を見るのが大好きで。特に気になるのはキッチン。築年数が経っていたりすると、大抵コンロはついていません。そこはシステムキッチンがいいなぁ、と探してみると、IHやガスコンロ、一口二口、様々なんですよね。んー、、料理は毎日するので二口以上は外せないなと思ったり、IHだとお掃除が楽でキレイさも保てるし・・・と勝手に想像を膨らませている日々です。
 かく言う友人宅は、悩みに悩んだ末、ガスコンロのキッチンにしていました。そこにはメリットデメリット、沢山比較して選択した経緯がありました。
 みなさんのおうちは、ガスコンロとIHクッキングヒーターどちらを使用されている方が多いのでしょう?そんな疑問から、今回はコンロについて比較をしてみたいと思いました。これから新居に移る方、建てる方、リフォームする方などにとっても知っていると絶対に良い情報なので、ぜひご参考にしてみてください。

ガスコンロとIHの違いを再確認しよう!

 ガスコンロとIHクッキングヒーターの違調理の際に「火を使うか使わないか」という特徴が分かりやすいですね。
 ガスコンロは従来から使われていることもあり、IHも気にはなるけど、やっぱり使い慣れたガスコンロが良いという方が多いです。理由はそれだけでなく、火力の強さ、停電時にも強い、使える調理器具の幅が広い面があり、料理をよくする主婦の方にも人気なんですよね。
 しかし火を使用しているため、火災の原因になる可能性はあり、稀とはいえガス漏れ事故のリスクもあります。また、調理することで室温が上昇するため、特に夏場には不向きな場合もあります。また、調理台がIHクッキングヒーターのように完全に平らでないため、IHクッキングヒーターに比べて手入れが面倒という見方もあります。ただし、最近はフラット型のガスコンロも増えています。
 このように、IHクッキングヒーターに比べて、ガスコンロは「危険性」という特徴が強調されますが、子供の教育のため、「火」の出るガスコンロをあえて選ぶというケースも多いようです。

 その反対に、IHは火を使わなくていいという安全面(火の消し忘れを防げるなど)から高齢者にとっては安心と言われます。また、さきほども言ったようにフラットなので掃除もしやすく見た目もすっきりとおしゃれな為、IHを選ぶ方も増えてきました。

 ここからは更に分かりやすく比較してみましょう。

◆ガスコンロの特徴◆

 ガスコンロは文字通り、ガスで火を起こす(着火する)ことで加熱します。調理においてガスは煮炊きから強火が適した炒め物などの料理、素材の部分的加熱まで、臨機応変に使えます。

-ガスコンロのメリット-

【メリット1】停電時でも使える

 ガスをエネルギー源としているので、万が一停電になってしまっても使用可能です。赤ちゃんがいるご家庭ではミルクに使うお湯が必要不可欠な場合も。炊飯器が使えなくても、お鍋でご飯を炊くことだってできます。
※ガスコンロも点火の際に電気を使います。乾電池タイプと100V電源タイプがあり、100V電源タイプでも万が一の時には乾電池で点火できるようになっています。(一部、別売りの場合があります。)

【メリット2】教育の一環

 最近は火を見たことがないお子さまが増えているそうです。それは、日常でマッチを使う機会はほとんどなく、禁煙や電子タバコを推奨する時代なのでライターを見る機会もぐっと減ったため。身近で火を使うことで「正しい火の扱い方」をお子さまへ教育することができます。
 見慣れていないと火はこわいというイメージが強いかもしれませんが、正しく扱うことができればこわくありません。
火への正しい知識が防災にもつながりますし、災害時には電気やガスの代わりに火が活躍します。火を知ることはお子さまの「生きる力」を育むことにもつながるのです。

【メリット3】使える調理器具の種類が多い

 ガスコンロは使用する調理器具を選びません。ほとんどの鍋やフライパンを使用することができるので、長く使っていて愛着のあるものや、実家から譲り受けたものなども問題なく使うことができます。逆に、IHにしたくても、非対応の調理器具が多い為に捨てるのももったいないし、新しく買い替えるのが億劫だったりして、IHを断念する人もいるとか。

【メリット4】火力があるので料理の幅が広がる

 上記にも挙げたように調理器具を選ばないので様々な料理が作れます。もちろんIHも作れますが、フライパンを振って炒めたりするのには、やはりガスコンロの方が適しています。

-ガスコンロのデメリット-

【デメリット1】火を使うという面で注意が必要

 直接炎を使って調理をするので、火災の心配があるイメージがあります。小さなお子さまや高齢者がいる家庭だと一瞬目を離した隙に、燃え移りなどの面では心配ですよね。しかし実際に火を目にするので、先述したように自然と「危ない」「熱い」という意識が働き、身をもって危険を知ることが出来ます。
 今ではコンロの安全センサー搭載は法律で義務付けられており、現代の最新式ガスコンロには、自動センサーの消し忘れ防止機能や、鍋を火から離すと自動で弱火にしてくれたりと安全機能などもついていますので、安心してお使いいただけます。そのほか温度調節機能や調理タイマー、湯わかし機能や炊飯機能までついていたり、スマートフォンでコンロへレシピを送信して火加減や時間を調節してくれる最新機能までありますよ。

【デメリット2】掃除が大変

 ガスコンロはでこぼこした部品やパーツがあり、掃除が少し面倒かもしれません。ゴトクを取り外して掃除できるタイプもありますが、やはりフラットなIHと比べるとお手入れが少し大変です。ただし現在はコンロも進化して掃除が楽なデザインも多種多様に出ています。きちんと選べば掃除も楽になりますよ♪

【デメリット3】夏の調理が暑い

 お店の厨房とまではいきませんが、夏の暑い時期に炎を使って調理をするのはとても暑いです。長時間の料理となると、暑い空気がキッチンだけではなくリビングやダイニングにも広がってしまうことも。キッチン専用のサーキュレーターを用意したりして対策しているご家庭もありますが、ガスコンロを使う為に電気代もかさんでしまうのはちょっと勿体ない気も。

◆IHクッキングヒーターの特徴◆

 IHクッキングヒーターは、電気の力で鍋底を発熱させて加熱料理をします。ガスコンロより見た目がすっきりとおしゃれで、特にお手入れの手軽さで人気です。

-IHクッキングヒーターのメリット-
 IHクッキングヒーターは、磁力線の働きにより鍋底自体を加熱する仕組みになっています。火が出ないために安全性も高いと考えられます。さらに、安定した加熱管理制御が容易に行えるため、素材を均一に加熱する料理やスープなどの液体の加熱に適していす。
 調理後にはプレートを拭くだけで手入れが可能なので、掃除が楽な点が利用者に喜ばれています。

【メリット1】掃除がしやすい

 IHの形状はフラットなガラス天板です。でこぼこした備品やパーツがないので、調理後の掃除は汚れや吹きこぼれを布巾で拭き取ればOK!掃除の時間も手間も少なく済みます。

【メリット2】火がないので安全なイメージ

 調理に火を使わないので安全なイメージがあるのもメリットですね。衣服や近くに置いたふきんへ火がついてしまったり、うっかり触って燃え移ってしまったりなどの直接的な火災の危険性が低くなります。
 お子さまや高齢者、ペットなどがいる家庭でも使いやすい印象があるでしょう。
 ただし、油の温度が上がると油自体からも発火してしまうため、IHもガスコンロもある程度危険性は同じところがあります。「火を使わない=安全」ではないので、十分に注意は必要ですよ。

【メリット3】調理中に暑くなりにくい

 IHは空気を熱さずに調理器具へ直接熱がいきやすいため、キッチンの温度に変化が少ないです。特に独立タイプのキッチンで長時間調理をすると熱がこもりがちですが、夏場も快適に料理ができるでしょう。

【メリット4】調理器具のキレイさを保てる

 IHクッキングヒーターの賃貸からガスコンロの賃貸へ越したという、冒頭とは別の友人が衝撃を受けたのが、フライパンの底が焦げて汚れた!とのことでした。IHのときはこんな汚れつかなかったからと、ショックを受けたようです。その通り、ガスコンロだと火で底が焦げます。IHはそんなことなくキレイさを保てます。

-IHクッキングヒーターのデメリット-
 以上のような特徴のため、IHクッキングヒーターの使用に際してはいくつかの制限もあります。

【デメリット1】停電時に使用できない

 停電時にはIHは使えません。お湯を沸かすことすらできなくなってしまいます。日本は災害の多い国です。最近は地震や台風などが頻発していることもあり、停電時に使用不可になってしまうのは不安があります。
 カセットコンロを用意しておくなど、日頃から備えておくと安心ですね。

【デメリット2】火力の自動制限がある

 複数のヒーターを同時に使うと火力が自動で制限され、調理に時間がかかることも。多くのIHは、総消費電力が設定値から超えないように、2つ以上のヒーターを同時に使用すると火力が自動的に制御されます。
 このことによって最大火力が出せなくなり、メニューによっては調理時間がかかることも多いようです。制御がかからなければ十分強い火力で使用できますので、1つ使うか複数使うかを考えながら調理すると良いでしょう。
また、素材を均一に加熱できる反面、表面だけを焼く、炙るということができないので、焦げ目をつける料理や直火を使用する料理には不向きと言えます。また、炒め物などの強い火力で一気に仕上げるような高温調理も不得手とされています。

【デメリット3】熱くなっているのが分かりにくい

 メリットで挙げたように、IHは火を使わないので燃え移りなどはなく安全という特徴がありますが、一見熱くなっているのか分かりにくいものです。火が無くても調理後は天板が熱くなりますので、そのままプレート面に触れてしまうと火傷の危険があったり、物を置いて焦がして(溶かして)しまうこともあるようです。お子さまが危険と気付けず触ってしまう恐れもあります。
 熱いうちは警告ランプがつく製品も多いので、しっかりと確認するようにしましょう。

【デメリット4】IH対応の専用器具が必要

 IHの仕組み上、アルミや銅の調理器具は使えません。磁力線が鍋底を直接加熱するため、使用できる鍋やフライパンの素材は鉄やステンレス製などIH対応素材でなければならないのです。冬に活躍する土鍋もNGなものが多いです。鍋底の直径が小さすぎはNGで、電磁調理器のサイズに合う12~26センチ程度、鍋底が丸くなっていたり反っているものも使用できないので形状も底が平らである必要があります。つまり、中華鍋のような形状のものは使用ができないので、購入の際には形状にも注意が必要です。調理器具を買う時は「IH対応」などの記載を確認しましょう。
 また、IH対応の鍋はステンレスで重いものが多いため、慣れるまではちょっと違和感があるという方も多いようです。

IHは電力の消費量大!「オールガス」の選択もおすすめ

 このように、IHとガスコンロにはそれぞれメリット・デメリットがありますので、どちらにするか迷ってしまいますよね。
 ガスコンロを選ぶにあたってもうひとつのIHのデメリットといえば、実は電力の消費量が大きいんです。機能的ではあるんですが、電気を使う家電の中でも、消費電力が高いものの1つです。そのため調理時間が長い家庭は特に、電気をたくさん消費してしまうのです。
 また、キッチンにIHを導入したことで、電気会社との契約アンペアに影響が出ることも。消費電力が高いIHを使用していると、節約のために契約アンペアを下げるとブレーカーが落ちやすくなり、日常生活に影響が出ることも少なくありません。だからといって、契約アンペアが上げてしまうと、電気の基本料金自体も上がってしまいます。

なのでもし現在、給湯や暖房などですでに都市ガスを使っているのであれば、キッチンもガスコンロがおすすめかもしれません。

コストの面から比較

 続いてコスト面からIHクッキングヒーターとガスコンロを比較してみましょう。まず、導入コストに関しては、もちろん選ぶ機種によってコストはかなり異なってきます。ガスコンロの方が割安です。

 ランニングコスト面からみると、IHクッキングヒーターにする場合は、オール電化になる可能性が高いでしょう、家庭のエネルギーをすべて電気でまかなうことになりますから、先述したように電気料金がアンペア契約の場合はアンペア(A)を上げる必要があるので基本料金があがります。一方、ガスを解約しますので、ガスの基本料金はなくなります。
 契約している電気料金メニューによっても1kWh(キロワットアワー)の電気料金は異なります。オール電化住宅用の電気料金メニューを契約している場合は、電気を使用する時間帯によって電気料金が異なります。
 電気代の高い時間帯に調理することが多い場合は、IHクッキングヒーターで調理することで電気代があがることも考えられます。一方、ガスコンロの場合も同様で、割高のプロパンガス供給地区であり、頻繁に調理をする場合などは、ガスコンロにかかるガス代は無視できないと言えます。
 一概にどちらがランニングコストがかかるのかは比較が難しいところです。ランニングコストに関しては、どちらかの優位性がずば抜けて高いということはなく、決定的な差はないといえますね。

まとめ

・ガスは強火で一気に火を通す炒め物などは、とてもおいしく作ることができる。ただし、調理時には炎を使うので、夏は暑くなりがち。火を使うことで危ないというイメージもありますが、火の正しい使い方についてご家庭でお子さまに伝えることもできる。
・IHクッキングヒーターは使いやすさやお手入れの手軽さで人気。フラットな天板は掃除もしやすい。ただし、IH対応の調理器具を用意しなくてはいけない。停電時には使えなくなってしまうことも、災害の多い日本では不安要素の一つ。キッチンにIHを導入することで契約アンペアが上がり、電気代の基本料金に影響が出ることもあります。電気の基本料金自体も上がってしまうことに。

いかがでしたか?

 IHクッキングヒーターとガスコンロ、どちら派?という問いは、最終的には生活スタイル、家族の構成メンバーなど各世帯の事情によって決まってくるとも言えます。
 もちろん、得意料理やよくする料理にも大いに関係がありますね。
 あとは実際に使用している人に意見を聞いてみるのも大切。公平な意見を知るためにも、IH派とガスコンロ派の両社からメリット・デメリットに関して意見を聞けるとベストですね!


■おわりに
これからも生活の知恵や工夫、お役に立つ内容をご紹介していきます。
更に契約ガス会社の見直し、プロパンガスについて疑問などございましたら、何でもお気軽にご相談ください。
<神奈川県のプロパンガスについてはこちらまで>
有限会社熊沢商店
住所→神奈川県平塚市東中原1-2-23
電話番号→0120-77-9038
メールアドレス→info@gas-kumazawa.jp




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