前回は片付けルールをつくる際の大まかな2つのルールをご紹介しました。
シリーズ最後の今回は今日からできる、具体的なルールの提案をしていきます!
お願いする側の心得
命令口調をやめてお願い口調にする
つい片付いていないとイライラして「片付けなさい!」などと言ってしまいがちですよね。
それでは家族は気持ちよく片付けをする気にはなりにくいでしょう。
時には大声で反論されて、不毛なケンカが勃発してしまうかもしれません。
そこは一呼吸置いて伝える前にフレーズを考えるようにしましょう。
「片付けお願いね。」と口調を変えてみるだけでも、家族は驚くほど協力的になります。
特にお子さんに対してはつい強い口調で指示をしてしまうときがあるかもしれませんが
怒られた時だけ仕方なく片付けるようならママはずっと怒り続けなければいけません。
家族が自分から気持ちよく片付けられるように言葉遣いを意識しましょう。
その際は何をどのように片付けてほしいかまでを具体的にお願い口調で伝えると家族はもっと片付けしやすくなるでしょう。
家族を信頼する
家族が片付けないからといって、仕方なくでも自分が手を出していませんか?
それではいつまでたっても家族のためにはなりません。
散らかって困ることを経験しないと「片付けないとどうなるのか?」を想像しなくなってしまうのです。
「後片付け」という言葉があるため、片付け=後始末という印象がありますが、
次に使いやすいように準備しておくこととも言えます。
ところが誰かが先に準備してくれると「受け身の癖」がついてしまうのです。
これは大切な経験と思って、お願いする側は先回りをせず辛抱し、家族を信じて自発的な行動を待ちましょう。
ルールを変えない強いメンタルを持つ
片付けルールは家族で決めた約束事なので、簡単に約束を変えてはいけません。
ころころとルールを変えていては例外ばかりが生まれ、肝心のルールの意味がどんどん薄くなってしまうでしょう。
例えば、なかなか片づけをしない子どもに、「部屋が片付くまでゲーム禁止」というルールをつくりましたが
泣いて頼まれたら根負けして再開させてしまうなど。
しかしお互いに話し合って決めたルールは変えずに貫かなければなりません。
「捨てる」は最後にする
「捨てなければならない」と思いながら片付けるか、「捨てなくてもいい」と思いながら片付けるかで
結果は大きく変わってきます。捨てるかどうか考えてしまうと時間ばかりが過ぎてしまいます。
決められないことを決めようとしても時間の無駄なので
悩むくらいなら他の場所を片付けましょう。
家族のモノを動かす時は本人確認をする
親しき仲にも礼儀あり。家族のモノの場所がわからなくなるほどママが頼りにされてしまうのですが
勝手に移動してしまえばそれは移動した人にしかわかりません。
持ち主に移動先がわかるように一度声掛けをしてください。
それが家族に「自分のモノは決められた場所に戻す」ことを促すことにもなります。
ありがとうを率先して言う
片付けてくれ「ない」と、片付けて「くれる」に目を向けるのでは捉え方が違ってきます。
家族の片付けを当たり前と思っていると不満を感じますが、その逆であれば感謝の気持ちが生まれます。
思っているだけでは伝わらないので、きちんと言葉に出して「ありがとう」と伝えましょう。
家族で守るルール
リビングには私物を置かない
リビングには個人の私物は置きません。一時的に置くことがあっても常駐させてはいけません。
リビングんは家族それぞれ持ち寄ったモノが集まりやすく、あっという間にモノでいっぱいになってしまうからです。
モノを置くスペースと作業スペースのメリハリをつけましょう。
使い切った最後の人が捨てる&補充する
片づけをする上で大切なことは、気づいたときにすぐ行動に移せるかどうかです。
このルール自体は誰にでもできる簡単なことですが、人は簡単なおとほど面倒臭いと思って後回しにしがち。
例えばトイレットペーパーの芯は最後に使った人が捨て、取り換える。
シャンプーがなくなりそうなら補充をするなど。
小さなことでも「面倒くさい」と思う気持ちを切り替えて、簡単にできる片付けを意識して行うようにしましょう。
食べ終わった食器は自分で下げる
作ってくれた人への礼儀としても必要なことです。
「ごちそうさま」という言葉とともに、片付けることで感謝を伝えます。
下駄箱に靴をしまう
下駄箱は家族みんなで使う共有スペースですが、置くモノは個人の靴です。
帰宅してすぐしまうことですっきりとした玄関をキープできます。
一人づつ同じ靴の数を置かなければ不平等なってしまいますから、一人が置ける靴の数は何足まで、
傘はそれぞれ1本ずつと決めてみましょう。
洗濯かごに入っていないモノは洗わない
脱いだ服をそのまま放っておくのは、洗濯をしてもらう人の態度とはいえません。
「食器」と同様、感謝を「洗濯かごに入れる」行動で示してもらいましょう。
いかがでしたか?
守ってもらえないとつい手を加えがちになりますがそこはぐっとこらえて。
こちら側の忍耐力も問われるルールもありますが、「ルールは変えない」ことで
ひとりひとりが意識をするようになります。
家族みんなが心地よく暮らせるように、それぞれが自立できるように、
働かせ上手になって、まずは以上のことから始めてみましょう。
ママの負担が減って、笑顔が増えれば、家庭の空気まですっきり綺麗になりますよ!
■おわにり
これからも生活の知恵や工夫、お役に立つ内容をご紹介していきます。
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参照:家族の片付けルール 江間みはる著書 より